CASE STUDYビジネスでの利用事例

Kaleidoカレイド

J-POWER 電源開発株式会社/図書印刷株式会社

全国カレンダー展銀賞を受賞、写真の持つ情感性まで表現できる「Kaleido®」

カレイド

一般的な印刷と同じCMYK4色で、従来では考えられなかった広演色印刷を実現するインキ「Kaleido®」。これを使用して制作されたJ-POWER(電源開発株式会社)の2015年カレンダー『美しき十二景』は、第66回全国カレンダー展(主催:一般社団法人日本印刷産業連合会、株式会社日本印刷新聞社)において、銀賞を受賞。一流の写真家による、日本全国の幻想的な写真を見事に再現して高い評価を受けました。この『美しき十二景』の制作コンセプトや、Kaleido®の採用理由、魅力などを、クライアントであるJ-POWERおよび、制作会社である図書印刷株式会社へ伺いました。

"エネルギーと環境の共生"を表現するJ-POWERのカレンダー

J-POWER 秘書広報部広報室主任 井狩利理さん

J-POWERは、日本全国に発電所や送電線、変電設備などを持ち、主に電力会社を通して電気を送り届けています。1952年の創立以来同社は長らく国策会社でしたが、2004年に完全民営化しました。そんな同社がカレンダー制作に取り組んだ理由について、J-POWERの井狩さんに話を伺いました。

「当社が民営化した際、"エネルギーと環境の共生"という企業理念を新たに掲げました。具体的にこれを表現し、訴求するコミュニケーションツールとして、全国の自然風景を題材としたカレンダーをつくることになったのです。電気をつくり、送り届ける当社の事業は、発電設備の立地する地元住民の方々や自治体など様々な関係者のご理解とご協力があって成り立ちます。加えて、株主様や取引先、当社グループも含めすべてのステークホルダーにも支えられています。こうした方たちに向けて、"エネルギーと環境の共生"に生きる当社の象徴としてカレンダーを配布し、1年を通して私たちの理念を伝えたいというのが制作目的です」。

地域社会に貢献できる力強い写真で"日本"の自然を表現する『美しき十二景』

J-POWERでは、カレンダーの制作に関しては、毎年コンペを行い、制作会社を決定したうえで委託しているそうです。そうした中で、2012年、2013年、2015年のカレンダーを企画・制作・印刷したのが図書印刷株式会社。制作にあたり、心掛けたことをクリエイティブディレクターの星谷さんに伺いました。

「J-POWER様が全国各地に発電設備を持っていて、地域との関わり合いが非常に密接であることを重要視しました。例えば、その地域に住まわれている方が"自分たちの住んでいる場所ってこんなにキレイなんだ"と思われるように、カレンダーが配られる状況やステークホルダーとの関わり方をできるだけイメージして、企画・提案しています」。

また『美しき十二景』の具体的な制作コンセプトについて、
「"J-POWER"というコミュニケーションネーム自体が"日本の力"をシンプルに出しているロゴタイプでもあり、ブランドネームでもあると思うのです(※)。このようにシンプルで力強く、人の心に訴えかけたい写真で表現したいと思いました。そこで『美しき十二景』のコンセプトを"日本の力"にしました」と解説していただきました。

(※)「J-POWER」は、2002年より同社が使用している、コミュニケーションネーム。正式名称は、電源開発株式会社。

図書印刷株式会社 カレンダー企画グループ
主任クリエイティブディレクター・星谷哲哉さん
「表紙の金色は、谷崎潤一郎の随筆『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』のように陰影のある、日本らしい深みのある金を狙っています。また日本地図を囲む丸の下部に引いている3本の線は、J-POWER様が持つ火力、水力、風力などの様々なエネルギーを表現しています」星谷さん。
「4月の写真は夜桜に見えるでしょうが、実は山影を使って昼間に撮影されたものです。このような幻想的な力強い写真が、本カレンダーの特徴です。ちなみに桜の花びらですが、日本人の感覚や感性を表す狙いで、表紙の金色の下に薄く使用しています」星谷さん。

様々なインキでテスト校正をして分かった、「Kaleido®」の優位性

図書印刷株式会社
第三営業本部 係長 平塚洋子さん

図書印刷はカレンダーを制作するに辺り、東洋インキの広演色インキ「Kaleido®」を採用しました。その理由について、お客様ともっとも緊密に接する営業の平塚さんに伺いました。
「Kaleido®を採用した理由は、本カレンダーをはじめて制作させていただいたときに、どのインキなら、いかに美しく写真を再現できるかテスト校正をしたことがきっかけです。テスト校正では、Kaleido®以外にも広色域インキ、蛍光ピンクの補色など、同じ写真でどう再現が違うのかを見比べました。その結果、Kaleido®が色域の広がりや写真の見栄えで断然、良かったのです」。

選定理由については星谷さんからも、
「J-POWER様の2015年カレンダーは、写真の持っている力強さをコンセプトにしています。具体的には"幻想的な"写真にすることです。これは普通の4色印刷では表現できない部分があるため、最終的にはKaleido®の特性とうまく一致したのではないでしょうか」と制作コンセプトとの合致によって、Kaleido®を採用したと補足していただきました。

写真集にも非常に最適な、印刷現場における広演色インキの魅力

図書印刷株式会社
プリンティングディレクターグループ 佐野正幸さん

続いて、実際に印刷現場でインキを扱っているプリンティングディレクターの佐野さんに、Kaleidoの魅力を伺いました。

「色域が広くて、彩度が上がることが魅力的ですね。なにより青系がいいです。濃い青色ではなく、少しだけ透明感がある。これが私は好きです。深みが違います」

また、カレンダー以外の制作物でもKaleido®は有効だとおっしゃいます。
「写真集には、Kaleido®が最適ではないでしょうか。現在、写真集の色見本となる出力物は7色や8色のプリンターが主に使用されているのですが、そういったものは普通のプロセスインキより、色域が広い"Kaleido®"の方がいいと思われます。色の出方も派手ではないのですが、うっすらと鮮やかという感じなので、ピッタリ合えばすばらしい仕上がりになりますね」と、幅広い制作物を扱っている現場の方らしい視点で魅力を述べていただきました。

「10月の渓谷の青は非常に苦労して、色校正は本機校正機で3回行いました。平台校正機だと、シャドー側の色が変わるので、実機を選びました」佐野さん。
2012年のカレンダー『Ray of Hope』2月の写真。佐野さんが絶賛した深みのある"青"が見事に表現されています。

写真の持つ空気感や佇まい、風情などの表現が非常に豊かな「Kaleido®」

平塚さんと星谷さんからも、Kaleido®の魅力について伺いました。

平塚さんは、「今まで私が携わってきたカレンダーの中で、断トツに色がいいです。J-POWER様のカレンダーをKaleido®でやらせていただいて、皆さんが目を引くほど注目された作品になりました。自慢です」と、うれしいコメントをいただきました。

続いて星谷さんからは、「Kaleido®は、写真の持つ空気感や佇まい、風情などの表現が非常に豊かです。こういう情感的なものを表現していく幅が、普通の4色のインキよりも広いのではないでしょうか」と、受け手の気持ちに立った視点でPRしていただきました。

最後にJ-POWERの井狩さんより、「『美しき十二景』の仕上がりは、非常に満足です。カレンダー発行後に本店ロビーで開催した『カレンダー写真展』にお越し頂いたお客様からも高い評価をいただきました」とのコメントをいただき、お互いの今後の発展を誓い合ってインタビューは終了しました。

※本記事の内容は原稿作成時2015年10月時点のものです。

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