PRODUCTS色で伝える東洋インキプロダクト

PRODUCTS 01カレイド

RGBのイメージをそのままに。
広演色印刷を実現する

01 従来のインキでは実現できない色の再現

印刷を効果的に使うための検証と実践

DTPがもはや当たり前のものとなり、高品質な印刷物をコンビニエンスに発注できる、多種多様な通販系印刷サービスが登場しているいま、印刷はカジュアルな存在になりました。
一方で職人的な印刷、加工、製本技術や、活版印刷、リソグラフといったさまざまな印刷方法によって差別化を行なう印刷会社も登場しており、印刷発注におけるユーザーの選択肢は、ひと昔前に比べて圧倒的に増えています。
とはいえ、印刷とは本来、職人による経験と技術により支えられてきた専門的な職能であり、高品質な印刷物をつくろうとすればするほど、製版や印刷、そしてそれを反映したデータをいかに作るかが重要になります。どんなにすぐれた印刷方式、素材、加工であっても、それを活かすノウハウが必要なのです。DTPによるデータ制作、PDFによる入稿が増えているいま、データの作り手が製版、印刷のことをより深く理解しておくことが、成果物としての印刷物の価値を高めるもっとも有効な方法といえるでしょう。
本企画では、東洋インキの広色域インキ「カレイド」を例に、その特徴、特性を探り、効果的な使いかたとそれを活かすデータのつくりかたについて検証を重ねていくことで、ユーザーが印刷を選ぶ際の選択肢をひとつでも増やしたい、そう考えています。
それではまず、この「カレイド」がどのようなインキかを知るところからはじめましょう。

Qカレイドってなに?

A 通常のCMYKインキよりも広い色域を再現できるインキです。

カレイド(Kaleido)はインキメーカーである、東洋インキ株式会社の広演色インキです。通常の印刷と同じ、CMYK4色の構成ながらも、従来のインキ以上に広い色域を実現します。カレイドを使うことで、従来のCMYKデータと近い感覚で、これまで以上の色域を扱うことができるようになります。

Q色が違うのはCMYだけ?

A ブラックも通常の油性インキより濃く、深みがあります。

色域が広い、というとどうしても色の鮮やかさに関心が向きますが、カレイドのブラックは通常の油性インキのブラックよりも濃い色味を持っています。通常の4色印刷と同じような感覚で、いわゆる特墨と同じような効果を得ることができ、文字も鮮明に見せることができます。

QRGBで作ったデータにも有効?

A RGBの広い色域もこれまで以上に再現できるようになります。

RGBデータを印刷する場合、PhotoshopなどでCMYKのデータに変換する必要がありますが、もとのデータの色域が広いほど、カレイドの広い色域を活かすことができます。たとえば、ピンクの場合、JapanColor 2001coatedの色域では、AdobeRGBはR194B123までしか再現できませんでしたが、カレイドならR206B153まで再現することができます。(プロファイル比較による理論値)

*RGBの値はAdobeRGBでの値

Q特に効果のある色は?

A ピンクや紫、青系で特に鮮やかな色になります。

上の図は、Photoshopの「色域外警告」機能を使って、JapanColor 2001 coatedの色域を超える色はグレーになるように設定し、カレイドの各色を落とし、何%のときに色域に収まるかを検証したもの。たとえば、M100の場合、Mが40%のとき、はじめてJapanColor 2001 coatedの色域におさまりました。

単純なプロファイルによる色域比較ですが、ひとつの目安にはなるはずです。

Qデータを作るのは難しい?

A 通常のCMYKデータを作る手順と変わりません。まずはプロファイルを入手しましょう

カレイドは通常の印刷と同じCMYKで構成されているので、特色を扱うような特別な手続は必要ありません。まず、東洋インキのWebサイトでカレイドのプロファイルを入手し、デザインアプリケーションのCMYK設定に読み込ませることで、カレイドの色味を確認しながらデータを作成することができます。このプロファイルはRGBデータのCMYK分解にも使用することができます。

プロファイルを入手する

下記のボタンから、プロファイルの申請ページに遷移していただき、必要事項を入力の上、プロファイルをダウンロードしてください。

ICCプロファイルダウンロード

アプリケーションで読み込む

入手したICCプロファイルを設定します。Photoshopの場合、「カラー設定」の「作業用スペース」→「CMYK」に「TOYO Kaleidov5.0.icc」を指定すればOK。設定は保存しておき、通常印刷用の設定「プリプレス用-日本2」と使いわけるようにしましょう。

画像をカレイド用データに変換するには、Photoshopの「編集」メニューから「プロファイル変換」を選び、「変換後のカラースペース」でカレイドプロファイルを指定します。マッチング方式は絵柄により最適なものを選びます。

Q具体的にどのくらい違うの?

A 印刷サンプルを用意しました。

[参考]JapanColorをKaleidoの色域で再現してみると
Photoshop CS6でJapan Color 2001 coatedからKaleidoへとプロファイル変換をしたもの。レンダリングインテントは「相対的」を選択しています
実際の印刷物での色味は「+Designing Vol. 32」をご覧ください。

Illustration:hamko http://hamfactory.net

[印刷仕様]
印刷会社:株式会社大丸グラフィックス
印刷機:Heidelberg SpeedMaster102-8P
印刷速度:10,000枚/時
刷り順:Bk→C→M→Y
網角度:C 15 M 75 Y 90 BK 45
版材:XP-F/線数:AM 175線
左:KaleidoプロファイルVer.5.0に準拠
目標濃度:C1.65 M1.55 Y1.35 K1.75
目標ドットゲイン(50%):C15 M15 Y15 K15
右:Japan Color 2001に準拠
ISO規格用紙:タイプ3(コート紙)
目標濃度:C1.45 M1.35 Y1.20 K1.65
目標ドットゲイン(70%):C14 M14 Y14 K16

Qカレイドの色域を活かすには?

A 効果的なデータをつくるノウハウを身につけましょう。

カレイドを効果的に扱うには効果が期待できるデータをつくる必要があります。Illustrator やInDesignなどで直接、色指定ができる場合には、M100やC50M100のように効果を発揮しやすい色を使うことが有効です(『+DESIGNING』vol.31付録のカレイドカラーチャートを使うとより仕上がりをイメージしながら色指定をすることができます)

RGBの写真やイラストをカレイドで印刷したい場合は、Photoshopなどでカレイドプロファイルを使ってCMYK分解を行なうことになりますが、プロファイル次第で、その効果は大きく変わります。次号では、カレイドの広い色域を活かし、イラストや写真をより鮮やかに印刷するための方法を、プロファイルの実験・検証を通して行なっていきます。

Qどこで使えるの?

A まずは取引のある印刷会社に確認をしてみましょう。

カレイドを使ってみたい、という場合にはまず取引のある印刷会社に相談をしてみましょう。またはちょっとカレイドを試してみたいというデザイナー、イラストレーターのために、カレイド用の印刷パックも用意しています。興味のある方はぜひお試しください(本誌では今後もカレイドのみならず、印刷会社の協力のもと、さまざまな高機能印刷パックを紹介していく予定です)

今回の協力印刷会社はこちら!

株式会社大丸グラフィックス
決して規模が大きいわけでもないが、クライアントに大手や有名どころを多く持つ、クロウト好みの「隠れ家的な印刷会社」。
本誌『+DESIGNING』もここで印刷されている。
www.dpg.co.jp

他にもKaleidoインキを印刷できる会社がありますので、東洋インキHPをご覧ください。
http://www.toyoink.jp/products/kaleido/index.html

※この内容は、『+DESIGNING 』2013年5月号(vol.32)に掲載されています。
http://www.plus-designing.jp/pd/pd32/pd32.html

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