PRODUCTS色で伝える東洋インキプロダクト

PRODUCTS 01カレイド

RGBのイメージをそのままに。
広演色印刷を実現する

04Kaleidoの色を活かす色調補正のコツ

色調補正、その前におさえておきたいこと

QKaleido向け色調補正、画像モードはCMYK? それともRGB?

A オリジナルRGBが基本。CMYKの画像も、RGBにして作業しましょう。

CMYKなどの別のカラースペースに変換してしまうと、階調が消えたりねじれたり、色域が圧縮されて彩度が落ちたりします(下記参照)。変換前のRGB画像を「色の校正」を使いながら補正し、一番最後に変換する方法が最も柔軟性が高くおすすめです。CMYKに変換されているものしかない場合であっても、微調整ではなく全体に大幅に彩度を上げるなどの色調補正をするなら一度AdobeRGBに変換することを強くおすすめします。

QRGBはsRGBでもいいの?AdobeRGBにすべき?

A Kaleidoの色域を活かすのなら、sRGBではなくAdobeRGBで。

AdobeRGBをおすすめします。sRGBでは通常のCMYKに対しても狭すぎるため、Kaleidoインキのあざやかさを生かすにはまったく不十分です(下記参照)。元画像がsRGBであってもAdobeRGBに変換したほうがよいでしょう。Kaleidoインキを生かす補正をするには彩度を上げるなどの操作をするため、sRGBの領域をすぐに超えてしまいます。

QAdobeRGBを再現できるディスプレイを持っていません。
そういうときはどうすればいい?

A熟練者向けの機能が用意されています。

sRGBモニタでは、図のようにかなり広い範囲でKaleidoで表現できる色が見えていません。この傾向は普通のCMYKであっても同じです。見えていない色を補正することは危険ですので、sRGBモニタで補正をする場合は、画像がsRGBであれば確認できない色はあきらめ、そのまま作業するほうが安全です。

熟練者向けですが、Photoshopの「編集」→「カラー設定」にある「モニター色域外のカラーを表示(彩度を下げる)」にチェックを入れると、画像全体の彩度を下げてsRGBモニタでは見えなかった階調を確認することができます。ただし、この状態では色調の確認は一切できません。またこのチェックを入れたまま補正することはおすすめできません。確認し終わったら必ずチェックを外しましょう。

赤:通常のインキ/緑:sRGB/黄:AdobeRGB/Kaleidoインキは、通常のインキよりも表現できる色の範囲(色域)が広くなっています。形状が異なりますが、sRGBよりもはるかに広く、AdobeRGBに迫る色域を持っています。印刷向け画像の編集では、AdobeRGB 対応のモニタでないとインキの色を生かせません
QKaleido向け色調補正の基本的な手順は?

A「色の校正」機能を使い、色味を確認しながら作業しましょう。

Kaleidoのような広色域印刷に向けた、基本的な画像処理の手順を紹介します。以下はRGB画像を前提としていますが、前述のように元画像がCMYKしかない場合には適宜、AdobeRGBに変換しておきます。

1. RGB画像を用意、必要に応じてAdobeRGBに変換

まず、元画像がsRGBやAdobeRGB、Japan Color 2011 Coatedなど、どのカラースペース下で作られたのか確認します。プロファイルが埋め込まれていない場合は正しいプロファイルをPhotoshop「編集」メニュー→「プロファイルの指定」で割り当てておきましょう。「編集」→「プロファイル変換」でAdobeRGBにする場合、元のカラースペースが分からなければ正しく変換されません。プロファイルのない画像を間違ったカラースペースとして開いた場合最初から色が変わってしまいます。

左:sRGBで撮られた画像を正しくsRGBとして開いたもの。プロファイルが埋め込まれていれば迷うことがありません
右:同じ画像をAdobeRGBを指定して開いてしまったもの。sRGBとAdobeRGBでは同じRGB値でも違う色になってしまいます

2. 「色の校正」でKaleidoインキでの印刷をシミュレーションできるように

正しく調整されたモニタを使い、「校正条件のカスタマイズ」でKaleidoインキの標準プロファイルを指定して「色の校正」をオン。印刷シミュレーションをしながら色補正していきます(この機能の詳細は下記参照)。

Vivid系プロファイルを使うと彩度の高い部分が色飽和してしまいます。部分的に調整したいので、標準的なKaleido V5.0.iccを使って調整します

Kaleidoの標準プロファイル「TOYO Kaleido V5.0」は東洋インキのwebからダウンロードすることができます
http://www.toyoink.jp/products/kaleido/
インストール方法は、Macの場合はiccファイルを「(自分のホーム)/ライブラリ/ColorSync/Profiles」に入れてください。Windowsの場合はiccファイルを右クリックして「プロファイルのインストール」を選択します

3. できるだけかんたんなマスクワークで色調補正

肌や髪、背景の緑、など部分的にKaleidoインキの広い色域を生かしたい場合などPhotoshopでのマスクワークが必須となりますが、色調補正機能の特性をうまく利用して、できるだけシンプルでかんたんなマスクを作る効率的な作業に挑戦してみましょう

Qできるだけ正確に印刷結果をシミュレートするには?

A 正しく調整したモニタを使い、「校正条件のカスタマイズ」を活用しましょう。

RGBモードで補正する際に役立つ「色の校正」。その設定をより細かく見てみましょう。この機能は、ターゲットとなるCMYKプロファイルを指定することで、印刷での色をシミュレーションして表示するものです。「表示」→「校正設定」→「カスタム」で使える「校正条件のカスタマイズ」ダイアログを使いこなして、できる限り忠実なシミュレーションをしながら作業していきましょう。

1.「シミュレートするデバイス」にKaleido標準プロファイルを設定

前述の通り、Kaleidoの標準プロファイル「TOYO Kaleido V5.0」を選択します。このプロファイルは実験プロファイルとは違い、できるだけ表示色を再現するための標準的なプロファイルです。これを使って印刷結果をシミュレーションしながら、不足する部分を補っていきます

2. 画像にあわせてマッチング方法を「知覚的」か「相対的」に

「知覚的」「相対的」などの「マッチング方法」、別名レンダリングインテントは、下図のように、元の色域よりも目標の色域のほうが表現できる色の範囲が狭かったり、形が違ったりしてはみ出た部分の色を、目標の色域にどうやって押し込めるかを指定するものです。4つの選択肢がありますが、ここでは「知覚的」と「相対的」について説明します(下図)

プロファイル変換時に生じる色の圧縮

わかりやすく、図のなかから差の大きい部分を取り出して説明します。棒グラデーションの一番上がAdobeRGBで表現できる一番彩度の高い緑色、赤線が通常のCMYKで表現できる一番彩度の高い緑色とします。下に行くほど彩度が落ちます。相対的と知覚的では、ターゲットCMYKで表現できない色の扱いが変わります。画像によって最適な設定を使い分けてみましょう

はみ出た部分を圧縮し、重なる部分はできるだけ残す
「相対的な色域を維持(Relative Colorimetric)」

「相対的な色域を維持」は、色域中重なる部分はそのまま色を保存するため見た目の色の変化はありません。一方あふれた部分(色域外)は、ターゲットの色域の一番近い色にすべて圧縮され置き換えられます。そのため、色域外の多い画像ではグラデーションに段差ができたり、彩度の高い色がのっぺりとしてしまったりします

全体を圧縮してグラデーション再現を重視する「知覚的(Perceptual)」

「知覚的」は、元々再現できていたはずの色域が重なる部分も含めてすべてを圧縮し、できるだけ階調に破綻がないように変換します。全体に動かすために色域内の色も彩度が落ちますが、相対的で起きていた階調の破綻は起きにくくなっています。色域外のグラデーションが多い場合や、通常の写真はこちらを選択します。Photoshopデフォルトカラー設定の「プリプレス用–日本2」はこの設定になっています

「絶対的」と「彩度」って?

「絶対的」は、相対的と同様、ターゲット内に収まる色は保存し、はみ出た部分の色をターゲットの一番近い色に置き換えます。相対的と違い元の白とターゲットの白をあわせ込まないため、たとえば新聞用紙の色までをシミュレーションしてプリントしたい場合などに使います。
「彩度」は、できるだけ彩度を保存しようとしますが、その際明度が犠牲になります。色数の少ない平坦なもの、たとえばビジネスグラフィック用としてつくられていますが、使用するシーンはあまりありません

3.「黒点の補正」をチェックしてシャドウ潰れを防ぐ

「元の色域の白・黒と、ターゲット(例ではCMYK)の白(紙白)・黒(最大総インキ量で紙上で再現できる黒)とでは差があります。元の色域の方がより黒い・白いため濃度域を圧縮しなければ再現できません。白(ホワイトポイント)はプロファイルによりケアされていますが、黒の濃度差を圧縮して潰れないようにするために知覚的・相対的ともに「黒点の補正」は必ずチェックを入れます

4.「紙色をシミュレート」でより正確なシミュレーションを

「シミュレートするデバイス」で設定したプロファイルが想定している紙色と黒を、画面上でシミュレーションします。図では新聞紙用プロファイルで「紙色をシミュレート」してみました。新聞用紙の紙白と、最大濃度の黒が反映されています。プロファイルの想定している用紙に近いものに印刷するのであれば、かなり正確なモニタ表示で印刷後の印象を確認できます

Q補正し終わったRGB画像はどうやってCMYKにすればいいですか?

A 「色の校正」で設定した内容と同じ設定で変換しましょう。

補正の終わったRGBを実際にCMYKに変換するときには、「色の校正」ダイアログと同じ設定で分解しましょう。
「編集」→「カラー設定」であらかじめ作業用CMYKとして設定しておき、「モード」→「CMYK」で変換してもいいのですが、「編集」→「プロファイル変換」を使うと個別に使い分けができ、また「校正条件のカスタマイズ」の設定内容と同期するため変換設定間違いが起きにくくなっています。ショートカットキーを設定して常用することをおすすめします。

  • 色調補正、その前におさえておきたいこと
  • 色調補正の結果
  • POINT A 花の色をあざやかに
  • POINT B 目の青に透明感を、ピンクをあざやかに
  • POINT C 肌と髪色を調整
  • POINT D 空の段差なく、あざやかに

※この内容は、『+DESIGNING 』2014年5月号(vol.32)に掲載されています。
http://www.plus-designing.jp/pd/pd36/pd36.html

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