PRODUCTS色で伝える東洋インキプロダクト

PRODUCTS 01カレイド

RGBのイメージをそのままに。
広演色印刷を実現する

06Kaleido 3Cプロファイルで新たな表現を目指す

カレイドだからできる、高品位な「墨抜き印刷」

いままで本連載では、カレイドインキの広い色域をいろいろなシチュエーションで生かしていくには? という観点から実験を行なってきました。今回は墨抜きCMYのみでカラーを表現する、引き算の発想でつくったカレイド用ICCプロファイルを紹介します。一見、広色域を犠牲にするように感じるこのプロファイル、実はかなり夢のあるものだったのです。

墨抜き3色という印刷自体はこれまでにも行なわれていますが、どうしてもシャドウ部の再現性がよくありませんでした。真っ黒であるべきところが黒く見えなかったり、CMYのどれかとKの2色で表現できていた色をCMY3色で表現しなければならないため、どうしても色ににごりが出てしまうなどの表現の問題。また特殊なプロファイルを使わずに3色に変換するには、フォトショップのカスタムCMYK変換というカラーマネジメントから外れた変換方法を使わなければならない、そのために画面上でのシミュレーション表示が信用できない、などの制作上の問題を抱えていました。

これらの問題を解決するのが、東洋インキがテストを進めている「Kaleido3C」プロファイルです。カレイドの純度の高いCMYインキで「黒」の表現が改善され、3色を混合した色でも一般インキより発色がよくなりました。

データ制作作業もかんたんになり、通常のワークフローと同様に、カラープロファイルを使ってRGB画像から変換するだけで墨抜き3色画像ができてしまいます。またプロファイルを使ってシミュレーションされた画面表示で、印刷結果をかなり正確に予測できるようになりました。

カレイドの標準プロファイルをベースにつくられた3Cプロファイルのほか、本連載で実験・公開した、よりあざやかに変換するVivid系プロファイルもテスト中です。

Kaleido V5

通常のKaleidoプロファイルを使って分解するとブラックにもきちんと絵柄があります。赤い人形などはシアンがほとんどなく、ブラック版で濃淡がつけられています。
(イラスト:板倉梓)

Kaleido 3Cのバリエーション

通常のKaleidoプロファイルと同様に彩度を調整したバリエーションを、Kaleido 3Cでもテストしています。

Kaleido 3Cへの変換方法

Kaleido 3C への分解方法は、通常のCMYKプロファイル変換と変わりません。
Photoshopの「編集」メニューから「プロファイル変換」を選択し、Kaleido 3Cプロファイルを使って変換するだけで墨抜き3色になり、印刷された状態をシミュレーションしながら編集できます。

墨版の編集方法

墨版を特色版として活用するには、PhotoshopではKaleido 3Cに分解後、まずチャンネルメニューから「新規スポットカラーチャンネル」を選び、使用する特色を設定してスポットカラーチャンネルを編集します。
印刷はCMYKですので、編集が終わったらスポットカラーチャンネルをブラックチャンネルにコピーし、スポットカラーチャンネルは削除しましょう。
IllustratorやInDesign上で編集する場合は、墨版の「オーバープリント(ノセ)」に注意しましょう。データ上はオーバープリントを設定していなくても、K100%にしていると、印刷会社で自動的にオーバープリントがかかることが多く、意図した結果にならないことがあります。ノックアウト(ヌキ)にするには、K100%でなく99%以下にしたり、他の色を混ぜると確実にヌキになります。特色を先に印刷し、インキが乾かないうちにカラーを印刷するため、基本的にはヌキの方がより発色はいいでしょう。Photoshopで処理する場合、基本的にすべてノセになるため、ヌキは自分で考えて他のチャンネルを操作する必要があります。

Kaleido 3C

Kaleido 3Cで分解したもの。ブラック版は真っ白です。赤い人形にシアンが入り、墨版の代わりに濃淡をつけていることがわかります。全体に少し浅くなりますが、比較しなければ見劣りはしません。

より低コストに特色印刷を!

これで、3色のみでそれなりに高品質なカラーを表現することができました。
では、余った1色、墨版は?
カラー印刷機は通常、4色を刷るためにK・C・M・Yの順に4つのユニットで構成されています。Kの入っていたユニットで特色を印刷すれば、カラー+特色印刷のように印刷機を2回(4ユニット+特色)通すことなく、1回でカラー+特色の効果を出せます!しかもカラー部分は高品位なカレイド印刷です。
印刷会社によって見積もりは変わりますが、墨のユニットのみを洗浄して特色インキに入れ替えることで1回通し(ワンパス)で印刷できるため、2回印刷機を通す料金より安くなる可能性があります。また大きな部数の場合はワンパスの方が確実に低コストです。つまり、より気軽に蛍光ピンクや金銀などの特色を使えるようになるかもしれません。
今回のカレイドラボは、墨の代わりに銀インキを使ってみました。KCMYの順で刷りますから、銀を刷った上に他の色を刷る「先銀」となります。銀の上に色を乗せるといろいろな色のメタリックカラーを表現できるはず。それでは、実験結果を見てみましょう!

CHECK!

『+DESIGNING』38号 105~106ページでは、実際にKを使わないKaleido 3C(CMY)+銀で印刷されています

葛飾北斎『神奈川沖浪裏』はPhotoshopで墨版を加工しています。波頭に20%程度の銀、ほかは100%の銀を敷きました

Kaleido 3Cで分解した写真をIllustratorに配置し、Illustrator上で模様をつけたもの。K版以外を表示させています。オブジェクトごとにK100%+薄い彩色を施し、メタリックカラーにしました

墨版のみ表示したもの。Kaleido 3Cで分解したあと、Photoshop上で墨版を加工しました

Kaleido 3C & Silver - Print Sample

『神奈川沖浪裏』葛飾北斎/Wikipediaより
デザイン協力:Kawacoco
イラスト協力:板倉梓

※この内容は、『+DESIGNING 』2014年11月号(vol.38)に掲載されています。
http://www.plus-designing.jp/pd/pd38/pd38.html

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