Kaleidoカレイド

TDK歴史みらい館 / TDKデザイン株式会社 / 写真家 内野志織

「Kaleido®」シリーズの色再現力で描き出す、 オーロラの透き通るような神秘の輝き

カレイド

一般的な印刷と同様のCMYK4色で広演色印刷を可能にした画期的なインキ「Kaleido®」。新たにTDK歴史みらい館(秋田県にかほ市、運営:TDK株式会社)の「360°オーロラHMDシアター」内に展示されるパネルの印刷に採用され、多くの来場客にご好評をいただいています。今回は、「Kaleido®」の印象やその特長、魅力などについて、クライアントであるTDK歴史みらい館の嵯峨さん、制作会社であるTDKデザイン株式会社の福士さん、オーロラを撮影された写真家の内野さんにお話を伺いました。

"磁性"を中心にさまざまな展示が楽しめるTDK歴史みらい館

TDK歴史みらい館 館長 嵯峨和夫さん

2005年にTDK創業70周年を記念して「TDK歴史館」として誕生し、80周年を機に全面リニューアルを行い生まれ変わった「TDK歴史みらい館」。一体どのような施設で、どのような展示を行っているのか、館長である嵯峨さんにお話を伺いました。

「TDKの製品や技術がどのように社会の進化に役立ってきたのか、そして未来の社会に対しどのように関わっていくのかを、TDKの強みである"磁性"を主軸に、映像や体感デモなどの展示を通して紹介しています。また、これからの社会を創っていく若い世代へ科学技術を楽しみながら学習していただく支援も積極的に行っています。コンスタントに新しい展示を企画することで、何度来ても飽きさせない工夫もしています。どなたでも無料で入場でき、あまり交通の便がいいとは言えない立地にも関わらず、多い時で一日500名のお客様にお越しいただいたこともありました」

見せたかったのは、オーロラ本来の"色"と"動き"

TDKデザイン株式会社 シニアディレクター 福士健一さん

そのTDK歴史みらい館の新たな展示として、2018年6月にオープンしたのが「360°オーロラHMDシアター」です。ヘッドマウントディスプレイを装着し、クッションに寝転びながら、オーロラの神秘的な輝きを360°迫力のVR映像で楽しめる展示となっています。今回オーロラに関する展示を行った経緯について、企画した制作会社・TDKデザイン株式会社の福士さんにお話を伺いました。

「TDKのコアテクノロジーである"磁性"というのは、私たちの身の回りに常に存在していますが、目には見えません。そこで着目したのが、オーロラでした。実は、オーロラというのは地球の"磁性"が可視化されたものと言えます。その発生メカニズムには"磁性"が大きく関わっています。オーロラを通して"磁性"をもっと知っていただくために、2017年2月末から4月末までの2か月間、アラスカでオーロラを撮影し、アーカイブするプロジェクトを行いました。当初は撮影した動画をWEBサイトでのみ公開する予定でしたが、せっかくの美しい輝きをより多くの方々に見ていただきたくて、今回VR動画での展示を企画しました」

また、「360°オーロラHMDシアター」のパネル展示について、
「今回アラスカでは撮影できなかった他のオーロラのさまざまな色や表情もお客様に見ていただきたくて、長年オーロラを撮影している写真家の内野さんにパネル用の写真を提供していただきました」

そして今回「Kaleido®」を採用した理由については、
「内野さんに提供していただいた写真には、鮮やかな赤や深みのある青がありました。オーロラは光ですので、加法混色RGBの色域です。それをCMYK印刷の色域で表現するのは通常のインキでは不安がありました。Kaleido®は広色域で彩度が高いので、色の濃淡やグラデーションを緻密に再現できると思い、事前にカレイドプロファイルを利用した色域チェックを実施。通常印刷では再現できない色が広範囲にあることや、Kaleido®を利用することでその課題がクリアできることを確認できましたので、今回採用させていただきました」と語っていただきました。

あきらめていた"色"を描き出す「Kaleido®」に感動

最後に、展示パネルのオーロラの写真をカナダで撮影された写真家の内野さんに「Kaleido®」の印象を伺いました。内野さんは、オーロラだけを撮影するのではなく、地上の風景を含めたオーロラを撮ることに強いこだわりをお持ちの写真家です。また、オーロラの色にもこだわりを持っており、常にご自身の理想を追い求めている内野さんだからこそ、これまでの印刷では、仕上がりの"色"にあまり満足できないことも多かったといいます。

「普段自分でポストカードや写真展のポスターなどオーロラの写真を印刷すると期待した通りの色が出なくて、いつも悩んでいたんです。私は日没後間もない時間帯の空のコバルトブルーが特に好きで、深く透き通るような青のグラデーションがすごくきれいなんですが、印刷するとだいたい色が沈んでしまって」

「モニターで見るのと紙媒体は違うことはもちろんわかるのですが、スライドは透過原稿だから透明感が出ますが、それを紙に印刷すると、どうしてこうも違うのか...とすごく残念に思っていました。それに、印刷する際はデータにかなり手を入れていて、何度も何度も色味を調整して、それでも結局どこかで妥協していました」

写真家 内野志織さん
内野さんが強いこだわりを持つ、夜空の繊細なコバルトブルーもリアルな奥行き感で再現されています。※写真は校正紙

そんな中、今回初めて印刷に「Kaleido®」を使ってみて、とても驚いたと話す内野さん。
「一目見て、まず"光ってる!"と思いました。オーロラや夜空の星は光を放つものですが、紙に印刷するとどうしてもその光が失われる感じがするんです。それがKaleido®ではちゃんと再現されていてびっくり!特に青やピンクのグラデーションが通常の印刷では出ないんですよ。ちょっと紫がかったような青の透き通るようなニュアンス、この色がしっかり出ていてとてもうれしかったです。
オーロラの色に合わせて『Kaleido®』、『Kaleido Plus®』、『Kaleido Vivid®』など自由に選べて、色・彩度を希望の色に調整できるのもいいですね。全体的に発色も鮮やかで、色ってこんなにきれいに出るんだ...、今まで何度も印刷し直していた苦労は何だったんだろう...と思いましたね(笑)。今後自分で印刷するときも、ぜひKaleido®を使ってみたいです!」

「これは、現地では山火事かと思い消防署に通報する人もいたほど珍しい色のオーロラです。この燃えるようなショッキングピンクが再現されてうれしい」と語る内野さん。※写真は校正紙

TDK歴史みらい館の嵯峨館長によると、Kaleido®を使用したオーロラのパネルは来場客の方からも非常に好評で、「特にご高齢の方の中にはVR動画が苦手という方もいらっしゃいますが、華やかなオーロラのパネルをきっかけに、体験してくださるお客様が多いですね。パネルとVR動画、二つの相乗効果でご満足いただけているようです」

写真家のこだわりに応え、多くの人を楽しませる「Kaleido®」シリーズの色再現力。ぜひ一度その目で体験してみてください。

※本記事の内容は原稿作成時2018年8月時点のものです。

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